
何でもハラスメントの時代
パワハラ、セクハラ、モラハラという言葉は、職場で起こる3大ハラスメントとして、もうすっかり定着してしまいました。今は、「何でもハラスメント」の時代です。
日常生活やメディアの情報などを見て、「そんなことまでハラスメント!?」と思われることも多いでしょう。
そのせいか、今や「こんなことをしたらハラスメントって言われちゃうかな」とビクビクしているのは上司のほうだったりします。
そもそも、ハラスメントとはどんなことを指すのでしょうか。
たとえば、「毎日のように遅刻してくる部下をみんなの前で叱責した」、これはハラスメントだと思いますか? 「みんなの前で」に引っかかった人も多いと思いますが、通常、これはハラスメントには当たりません。
職場のルールを犯す職員に対して毅然とした態度で接することは、正当な指導であり、管理責任です。適正な指示、命令や注意はハラスメントではないので、毅然と行うことが大切です。ただし、その叱責の中に「おまえはバカだ」「だから何をやってもダメなんだ」など、人格否定の文言が含まれていたり、長時間にわたって拘束・叱責したりすると、ハラスメントに該当する場合があります。
今、企業ではハラスメント研修がさかんに行われていますが、知識だけをつけても職場で生かせなければ意味がありません。
ハラスメント研修を職場で生かす方法は、やはりハラスメントの基準を職場でルール化することなのです。当たり前だと思われるかもしれませんが、それぞれの職場には風土があり、社内で起こりやすいケースも違います。だから、会社の決まりごとをルール化して事前にアナウンスすること、そしてそれを繰り返し繰り返し、伝えていくことがとても大切になってきます。そうすれば「知らなかった」「わからなかった」ということは、確実に減ります。
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