「『手の空いた時間にやっておいて』と言われた仕事があったが、数日後にできていなかったのを叱責されました。これってハラスメントですよね?」
……みなさんはどう思いますか? これも上司と部下のコミュニケーション不足であり、プラスアルファのかかわりが足りないことが原因です。もしかしたら「どんな言われ方であれ、上司から頼まれた仕事は3日以内にやるもの」といった職場の風土があったのかもしれません。
ストレスなくハラスメントを避ける方法
部下指導におけるハラスメントを防ぐ研修や、部下のメンタルケアのための研修の機会はよくあるのに、上司や管理者自身をケアしてくれる機会がないという嘆きの声をよく聞きます。
ハラスメントになるからと、「あれもダメ」「これもダメ」と言われ、「部下の気持ちをしっかり受け止める」ことを指南され、指示や指導がしづらくなっている現状があります。
もちろん、思いやりや相手を尊重する姿勢は大切ですが、必要以上に細心の注意を払い、忍耐を強いられる上司の負担は計り知れません。
そう、これは「ハラスメントは上司から部下に行なわれるもの」という固定観念からきているのです。もちろん、立場が強い者から弱い者へのハラスメントが多いのは間違いありません。ところが昨今、世間の目が厳しくなったがゆえに、下から上へのハラスメントも起こっています。
実際によくあるケースです。
これ以上ゴリ押しするとハラスメントと言われそうで、強く言えない上司もいます。
たしかに部下にも権利はありますが、そもそも、その権利を得るためには、責任を果たさなければならないことを、部下は忘れているようです。
このように、自分に課せられている業務遂行に対して誠意をもって取り組まず、責務を負わずに権利ばかり主張する行為は、上司に対するハラスメントとも言えます。
これを「逆ハラスメント」と言ったり、「ハラスメントハラスメント」と言ったりします。
上司自身がハラスメントに対する知識をつけて、動じないことも大切です。その都度、動揺していたら身が持ちません。
「それって、ハラスメントですよね」と言われたら、「いや、そんなことないよ」ときっぱり言えるような知識を身につけておくことです。
適切な指導や指示はハラスメントにはなりません。繰り返しになりますが、大切なのは適切な指導であり、指示や注意は、明確に毅然として行うことです。組織は、ルールにのっとった指示命令系統で動いているのです。
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