「中学受験と高校受験どちらがよい?」 教育費900万!?《経済的・教育的》に見たメリット・デメリットとは

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最近では総合型選抜入試も増えてきているため、中学受験をしないで小さいときに「体験」に投資をすることで、逆に大学受験で必要になってくるような能力を身に付けることにつながる可能性もあるのです。中学受験をあえてしないというのも選択肢かもしれないわけですね。

教育的観点:早期の学力形成は中学受験の強み

さて、ここまで中学受験を経済的な面で否定するような言い方をしましたが、一方で、教育的な観点で言えば中学受験のメリットは大きいと言わざるをえません。

中学受験には、高校受験にはない「基礎学力の早期定着」という大きなメリットがあります。中学受験を経験した生徒は、小学生の段階から高度な文章読解・記述・論理的思考・計算の能力を身に付けており、中学以降の学習においてアドバンテージを持ちやすいのです。

特に数学のアドバンテージは大きいです。

自分も指導者の立場として非常に強く感じるのですが、中学受験を経験した子の計算スピードは突出しており、他の生徒と明確な差が出ることが多々あります。

そして後から計算力を鍛えようと思っても、習得はゆっくりになってしまう場合があります。中学受験をしている人としていない人とでは、数学で大きな差が付く可能性があるのです。そういう意味では、早期教育のメリットはやはり大きいと感じます。

実際、弊社が実施した東京大学理科三類の学生を対象にした調査では、約85%が中学受験経験者であったという結果もあります。東京大学理科三類は数学が得意でないとそもそも戦いの土俵にも立てないような非常にシビアな「狭き門」ですが、だからこそ中学受験経験者の割合が圧倒的に多いのです。

超トップ層の大学を目指すなら、中学受験が「最短ルート」であることも否定できません。

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