「中学受験と高校受験どちらがよい?」 教育費900万!?《経済的・教育的》に見たメリット・デメリットとは

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ただし、中学受験には大きな負荷が伴います。小学生が週4〜5回も塾に通い、日々過去問と向き合い続けるのは並大抵の精神力では乗り越えられません。うまく成果が出ればよいですが、思うようにいかなかった場合、「燃え尽き症候群」のようになり、中学以降の学習意欲を失ってしまうケースも少なくないのです。

無理をして名門中学に入ったはいいものの、そこで勉強がつらくなってテストでいい点数が取れず、勉強自体が嫌になってドロップアウトしてしまう、なんてケースも少なくありません。

逆に、高校受験で伸びるタイプの子も多くいます。12歳時点ではまだ非認知能力(自己調整力・意欲・集中力など)が育ちきっておらず、15歳になってからぐっと伸びるという子もいます。そういう子にとっては、中学受験より高校受験のほうが適していると言えるでしょう。

結論:「中学受験は絶対ではない」その子に合った選択を

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最終的な結論としては、「その子に合った選択をすること」が何よりも大切だと感じます。中学受験が向いている子もいれば、高校受験のほうが伸びる子もいる。経済的な事情や家庭の教育方針、子どもの性格や興味関心を踏まえたうえで、どちらの選択がその子の将来にとっていいかを見極めることが重要です。

「中学受験をしないといい大学に行けない」というわけでは決してありません。むしろ、高校受験からでも十分に名門大学を目指せますし、それが合っている子もたくさんいます。だからこそ、周囲に流されることなく、「うちの子にとって最善の選択肢とは何か」を丁寧に考えていくことを、親御さんには強くおすすめしたいです。

西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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