高配当株で損したくないなら知っておきたい「割安シグナル」4つの指標→チャートだけでは足りない!ファンダと心理で掴む《高配当株の底値》
次に紹介するのが「日経平均PBR」で、私が日本株において重要視している指標の一つです。日経平均PBRとは名前のとおり、日経平均株価のPBRを表している指数です。PBRとは「Price Book-value Ratio」の略で、日本語だと株価純資産倍率と呼ばれています。株価が1株あたりの純資産の何倍になっているかを意味し、現在の株価が割高なのか、割安なのかを測る指標として活用されています。
計算式はPBR=株価÷1株あたりの純資産(BPS)です。例えば株価が2000円で1株あたり純資産が1000円の場合、2000÷1000=2で、PBRは2倍です。ちなみに、BPSは、純資産÷発行済株式総数で算出可能です。
PBRは、基本的に1倍を基準に、1倍よりも低くなるほど割安、1倍よりも高くなるほど割高と考えられます。近年は、PBRが1倍割れしている企業に対し、東京証券取引所が改善を要請しているとの報道もあり、注目度が高まっている指標です。PBRは基本的に、個別企業の株価を分析するために使われますが、日経平均株価のPBRを表示する「日経平均PBR」という指標を、日経平均株価が割高なのか割安なのかを判断する材料にしています。下の画像が日経平均PBRのチャートです。

2008年に発生したリーマン・ショック時の日経平均PBRは0.81倍で、これが過去最低ラインです。2020年のコロナショック時は日経平均PBRが0.82倍で、過去最低ラインに近づいていました。世界的な大恐慌と言われたリーマン・ショック時やコロナショック時の日経平均PBRは約0.8倍なので、今後は0.8倍あたりに到達するようなことがあれば、数十年に一度というレベルの暴落が起きていると判断でき、バーゲンセール状態だと考えられます。
投資家の心理を表したタコメーターFear & Greed Index
「Fear & Greed Index」は投資家の心理を表した指数で、アメリカメディアのCNNが提供しているツールです。下の画像がFear & Greed Indexです。

タコメーターのような形で、針が左にいくほど相場の恐怖感が強いことを表し、株価が下落している可能性が高いと考えられます。右にいくほど市場は楽観視していることを表し、株価が上昇している可能性が高いと判断できます。
数値でも表されており、25未満で大きな恐怖、25〜50で恐怖、50〜55が中立、55〜75が楽観、75以上が強い楽観を示します。例えば、上の画像だと27を示しており、大きな恐怖を示す25に近づいているので、そろそろ買いを狙えるタイミングだと判断できます。
反対に、例えば現在の数値が60くらいを示していれば、相場は上昇している可能性が高いので、待った方が良いと判断できます。
なお、Fear & Greed Indexはアメリカの株式市場を表している指標です。日本株には直接関係ありませんが、日本株はアメリカの株価動向に影響を受けやすいため、売買タイミングを探る参考材料の一つになると思います。
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