Perfumeライブで全国の観客が称賛「SAGAサンライズパーク」が"佐賀の誇り"になるまで。《開業2年で地価1割上昇》建築家インタビュー

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西村さんは「サンライズパークが、福岡や熊本・長崎などの隣県の人たちから評価されて、訪れてみたい施設となっているようです。県外の人からの評判が高まることで、佐賀の人たちも喜んで誇りに感じてくれているのは正直嬉しい」と笑顔をみせる。

SAGAアリーナは、女子バレーボールのSAGA久光スプリングス、プロバスケットチームの佐賀バルーナーズの本拠地だ。2024年1月に羽生結弦の単独アイスショーの公演も行われた。

スタジアムのライブ利用は2023年1月オープン後、最初がB’z。次いで松任谷由実のツアーだった。大物が、音響の良さを聞きつけて、続々とSAGAアリーナをツアーに組み込んでいるようだ。

地元チームのホーム戦では、県民のスポーツ観戦の熱も高まる。コンサートについてもこれまでは、福岡まで行かなければ見られないアーティストたちが身近な、音響効果抜群のスタジアムで楽しめるようになった。地域への愛着も高まり、移住者を呼び込む魅力創出にも寄与していると評価してよさそうだ。

ジョギングコースは、地元名産品にちなんで…

計画の過程で調整したものがもうひとつある。

パーク内には「ランニングループ」と呼ばれる3つのジョギングコースが設定されている。このうち長距離のコースはもともと1500mの予定だった。「山口祥義知事から『西村君、これさ1530m(いちごさん)にしてくれないかな』と要望があったんです」という。

佐賀県では、いちごのオリジナルブランド「いちごさん」を官民で共同開発、2017年に商標登録し、全国にもアピールしているところだ。
「どうしてもとのことだったので、ほらこの部分、デッキに穴をほじくってクルッと回る部分を追加して30m増やしました」とニヤリ。

施設案内板
サンライズパークに設けられた施設案内板。赤が「いちごさんコース1530m」、左下の赤丸がこだわりの「さん(30m)」の部分(写真:村島正彦)
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