Perfumeライブで全国の観客が称賛「SAGAサンライズパーク」が"佐賀の誇り"になるまで。《開業2年で地価1割上昇》建築家インタビュー

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佐賀市中心市街地振興室は、中央大通りで行っていた「サガ・ライトファンタジー」というライトアップイベントの期間をPerfumeライブまで延長した。

「通りにはライブのバナーフラッグを掲げてウエルカム感を出し、ファンのみなさんに佐賀の街なかを歩いてもらいたかった」と意図を語ってくれた。このほか佐賀空港、佐賀駅にも全国各地から訪れるPerfumeファンへ向けた特設サインが設けられた。

デジタルサイネージ
SAGAアリーナのデジタルサイネージには、翌週に控えたPrefumeライブの広告が映し出されていた(写真:村島正彦)
Perfumeのバナーフラッグ
佐賀市は道路の照明柱に、Perfumeのバナーフラッグを制作・掲示した(写真提供:佐賀市中心市街地振興室)

駐車場のある中心市街地から、SAGAアリーナまでのアクセスについては、徒歩やバス、シェアサイクルの利用を推奨し、丁寧な案内をまちづくり団体のウェブサイトなどで行っている。アリーナの開業から2年ほどを経過して「パークアンドウォーク」「パークアンドライド」の施設利用が定着してきているようだ。

サンライズパーク効果で、周辺地価が1割上昇

もうひとつ、SAGAサンライズパークのもたらした効果がある。それは、佐賀駅からサンライズパークに至る周辺地価が、この再開発に伴って7〜10%とまれに見る上昇を示したのだ。

佐賀市の人口は、1995年に24万7千人とピークを打った。以降減少をたどり、2025年には22万8千人と約2万人の減、さらに2040年頃には20万人を切ると予測されている。この人口減少局面において、記録的な地価の上昇が見られたことは注目に値しよう。

西村さんは「税金を投入するこうした公共施設の整備では、地価上昇による固定資産税で回収することも目標とすべきなのです」と、地方創生の文脈のなかで「稼ぐまちづくり」の意義について語ってくれた。

冒頭で紹介した、PerfumeのライブにまつわるSNSの投稿には「なんかSAGAアリーナがPerfumeファンにめっちゃ褒められてて地元民は嬉しいです」「SAGAアリーナできてから流れが変わったな……将来移住するから佐賀駅周辺の土地欲しい」「アリーナができる前にこんな素敵な未来を想像できた? SAGAアリーナがこれからもたくさんの笑顔で溢れる場所でありますように」といった発言がみられた。

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