中国ポップマートの「LABUBU」が世界的ブレイク 人気過熱でキャラクター製品が数分で売り切れ

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LABUBUの世界的ブレイクが起爆剤になり、香港証券取引所に上場するポップマートの株価はうなぎのぼりだ。6月12日の終値は266.8香港ドル(約4922円)と年初時点の3倍近くに上昇し、時価総額は3500億香港ドル(約6兆4570億円)を突破した。

ポップマートは2020年から積極的な海外展開を進めてきた。写真はオーストラリアの直営店(同社のオーストラリア向けウェブサイトより)

このことは、ポップマートの企業価値が日本のサンリオやバンダイナムコを上回り、キャラクター・ビジネスでアメリカのディズニー、日本の任天堂に次ぐ世界第3位に躍進したことを意味する。

とはいえポップマートにとって、発売当初のLABUBUは同社がライセンスを持つ多数のキャラクターの1つにすぎなかった。ポップマートは2018年にTHE MONSTERSのキャラクター製品の販売を開始したが、当時の稼ぎ頭のキャラクターは(香港のアーティストのケニー・ウォン氏が創作した)「MOLLY(モリー)」だった。

発売6年後に火がつく

2022年には(中国のアーティストの熊喵氏が創作した)「SKULLPANDA(スカルパンダ)」がMOLLYを抜き、ポップマートの一番人気に躍り出た。LABUBUの人気に火がついたのは2024年に入ってからだ。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

注目すべきなのは、LABUBUの発売からブレイクまでの期間に、ポップマートが積極的な海外展開を進めたことだ。2020年に海外第1号店を韓国にオープンした後、シンガポール、カナダ、イギリス、アメリカ、日本、フランスなどに相次いで進出。それがLABUBUの人気が世界同時に沸騰する下地になった。

ポップマートの決算報告書によれば、LABUBUを含むTHE MONSTERSのキャラクター製品は、2024年の売上高が30億4100万元(約613億円)と前年の8.3倍に急増。それとともに、ポップマートの海外売上高は50億6600万元(約1020億円)と同4.8倍に増加し、総売上高に占める比率が約4割に高まった。

(財新記者:馮奕銘、鄒暁桐)
※原文の配信は6月12日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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