ライバルはテスラ「モデルY」BYDの新電動SUV「シーライオン7」490万円台~の競争力

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ドライブしての印象は、後輪駆動でもパワーは十分というもの。もちろん、スピード感が好きな人は、AWDがオススメだ。とりわけドライブモードを「スポーツ」にすると、SUV的な外観に似合わないほどの加速が味わえる。

ステアリングとサスペンションの連動性もよく、操縦性の高さは期待以上。コーナリングでは重心高も低く感じられ、ロードホールディングはセダン並みだといえる。

質感の高いインテリアにはヘッドレストレイント一体型のハイバックシートを装備(筆者撮影)
質感の高いインテリアにはヘッドレストレイント一体型のハイバックシートを装備(筆者撮影)

また、AWDでは4輪トルク制御技術「iTAC:インテリジェンス・トルク・アダプテーション・コントロール」が、4輪の状態をつねにチェック。舵角などもパラメーターとして使い、4輪の駆動力配分でもって車両の安定性を図る協調制御が採用されている。

ステアリングシステムは、ステアリングの操作軸とアシスト軸を別々のモーターで動かす2モーター式。フォルクスワーゲンが先代「ゴルフ」でも使っていたこのシステムは、現在スバルが拡大採用している“質のよい走り”のための技術だ。

乗り心地は、路面の影響を受けやすい。道路の接合部が多かったり路面が荒れていたりする道では、やや硬めに感じられる。特に後輪駆動モデルはモーターを抱えたリアの部分が、(設定がそもそも硬めなので)ショックをガツンガツンと伝えてくる。

センタートンネルがないフラットフロアかつレッグルームも余裕がある後席(筆者撮影)
センタートンネルがないフラットフロアかつレッグルームも余裕がある後席(筆者撮影)

同じような路面を走らせると、AWDのほうがスムーズだ。先のiTACが前後モーターの駆動トルクをコントロールし、走り方に応じて車体の動きを最適制御するせいだろうか。

いずれにしても「快適一辺倒」ではなく、どちらかというとスポーティなクルマである。速度が低めの市街地やスムーズな路面では、たいへん好ましい印象だった。

防音性に優れたアコースティックガラスの奏功

エンジン音がないBEVでは、ボディをたたく風やタイヤが路面と擦れる音が気になるものだが、シーライオン7はそれらをうまく遮断している。

ウインドシールドとフロント左右のウインドウに、防音性にすぐれたアコースティックガラスが採用されているのも、功を奏しているようだ。

かけるべきところに、ちゃんとお金をかけているのが好ましい。

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