BYDは輸出も急速に伸ばしている。中国汽車工業協会のデータによれば、1~3月期のBYDの輸出台数は約21万4000台と前年同期の約2倍に増加。同四半期に中国メーカーが輸出したEV・PHVの半分近くを占めた。
なお、2024年のBYDの年間輸出台数は43万3000台であり、2025年1~3月期の3カ月間で2024年の半年分を輸出した勘定だ。この勢いを背景に、BYDは2025年の年間輸出を80万~100万台とする強気の目標を掲げた。

BYDの(中国市場を含めた)年間販売台数は2024年に427万2100台に達し、前年比41.3%増加。中国メーカーの販売台数ランキングで(国有大手の上海汽車集団を抜いて)初めて首位に躍り出た。2025年は年間500万台の大台超えを目指している。
事業効率改善に底力
目標達成のカギを握るのは、中国市場で人気が高まっているPHVだ。BYDの1~3月期のPHV販売台数は56万9700台と前年同期比75.7%増加し、総販売台数の6割近くを占めた。一方、1~3月期のEV販売台数は41万6400台、前年同期比の増加率は38.7%だった。

中国の自動車市場では激しい価格競争が続き、収益悪化で赤字に転落するメーカーが続出している。BYDに関しては国内工場の増産投資に加えて、海外事業の急拡大に伴う先行投資の負担も重い。
にもかかわらず、BYDは1~3月期決算で20.1%の粗利率を確保。前年同期比では1.8ポイント低下したものの、2024年の通期の粗利率(19.4%)よりわずかながら改善した。
このことは現在の厳しい経営環境下にあっても、なお事業効率を引き上げられるBYDの底力を示している。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は4月26日
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