「お宝」不動産物件は、地図が教えてくれる! 誰も言わなかった"逆説的"見つけ方
地方で狙い目は、県庁所在地に次ぐ規模の都市です。三重なら、桑名市、四日市市、亀山市など。山梨県なら、笛吹市、中央市、甲斐市などの都市です。こうした市の中で市役所の最寄り駅になっている主要駅は、周辺に昔からの街が広がっており、賃貸需要が見込めます。
また、こうした駅の隣駅に興味深い物件があることがあります。鉄道の本数が少なくても車で隣の主要駅まですぐ行けますし、ショッピングセンターなどを中心に新しい街が形成されていることがあります。山の中などに興味深い物件があることもまれにありますが、まずは県庁所在地、主要都市の市役所の最寄り駅、その隣駅くらいでエリアを見ていきましょう。
「工場・工業団地」の周辺には、手堅い賃貸需要がある
都市が定まったら、次に地図で確認したいのが、狙いを定めたエリアに「工場・工業団地」があるかどうかです。
地方では、雇用の中で製造業の占める割合が大きく、工場・工業団地が重要な意味を持っています。大きな工場や工業団地がある、または中小の工場が点在しているといったエリアには一定数の働く人が必ずいます。当然、住宅のニーズもあるため、そうしたエリアでは空室リスクが低くなります。工場・工業団地近くの物件は、狙い目のひとつです。
ただ、工場・工業団地の近くにショッピングモールや学校などがあれば多様な入居者が見込めるのですが、工場や工業団地の近くに他の施設がないような場合、そこで働く人しか入居しなくなる可能性があるので注意が必要です。
工場では、リストラや閉鎖といった事態がありえます。工場が大リストラすると、その工場で働いている人向けのアパートはどうしても苦戦します。
また近年、生産拠点をアジアに移す動きが進んでおり、工場を閉鎖する事例も増えています。工場近くにほかの施設がない場合、その工場が閉鎖されるとアパート・マンションに入居者がまったく入らなくなることになりかねません。
こうしたリスクを減らすには、工場ならその企業、その業種の動向を調べておくこと。複数の工場が点在している場合、ひとつの業種ではなくいくつかの業種の工場が集まっているエリアのほうがリスクは低くなります。