11日の米株式相場は反発。S&P500種株価指数は週間で2023年以来の大幅高を記録
米国債
米国債相場は短期債を中心に下落した。米国資産から資金を引き揚げる動きが続き、10年債利回りは週間ベースで1980年代以降で有数の大幅上昇となった。
10年債利回りはこの日、一時16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して4.6%近くを付けた。先週末からは50bp余りの上昇となったが、終盤にやや上げ幅を縮小した。30年債利回りは一時、前日比12bp上昇して5%に迫った。
UBSグループのチーフストラテジスト、バーヌ・バウェジャ氏は「非常に恐ろしい。われわれは世界のリスクフリーレートを定義し直しているところだ。世界のリスクフリーレートにボラティリティーを組み込んでしまったら、全ての市場がひっくり返る」と述べた。

チャールズ・シュワブのチーフ債券ストラテジスト、キャシー・ジョーンズ氏は「市場が直面している問題は米国の政策に対する信頼感喪失だ」と指摘。「関税政策が突然変更されたことで、レバレッジを効かせた取引はうまくいかなくなり、買い手は様子見に回っている」と述べた。
バークレイズのアジェイ・ラジャディアクシャ氏は「今週の価格動向で最も懸念されるのは米国債市場の動きだ。米国債が安定し、正常な動きを取り戻すまで、リスク資産は苦戦を強いられるだろう」と述べた。