「新排出ガス規制で消えゆく50cc以下のバイク」はじめて新基準原付に対応したホンダ「スーパーカブ110ライト コンセプト」に見る今後の行方
ネットなどでは、「原付免許で原付二種バイクに乗れるようになる」といった間違った認識の情報も未だに散見する。もし、この誤報を鵜呑みにし、原付免許しか持たないユーザーが原付二種バイクを運転すると危険ですらある。
バイクはバランスを取って走る乗り物であるため、一定の技能を習得する必要があるが、技能試験のない原付免許だけでは十分に乗りこなせないケースも考えられるためだ。このあたりは、警察庁や国土交通省などの関係省庁、メーカーを中心とする二輪の業界や関連団体などが連携し、十分な周知およびPR活動を行っていただきたい。
他メーカーの動向

なお、スーパーカブ110ライトの価格や発売時期は、これも先に述べたように未発表だ。ホンダでは、今後、新基準原付モデルの開発を順次進める方向で、スーパーカブ110ライトのほかにスクータータイプの新基準原付モデルも今後リリースする予定だという。
一方、国内でホンダ同様に、50ccバイクを販売してきたヤマハ発動機(以下、ヤマハ)やスズキの動向はどうだろう。まず、ヤマハでは、今回のショーに、2025年秋以降に国内導入予定の125ccスクーター「ファツィオ(Fazzio)」を展示した。
この機種は、ベトナムやタイ、インドネシアなど、アジア諸国ですでに販売しているモデルの国内版だ。高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減という3点を徹底的に追求した同社の高性能小型エンジン「ブルーコア(BLUE CORE)」を採用。発進時など低速時にはセルモーターがエンジン出力をアシストするマイルドハイブリッド的な機構も採用するなどで、高い動力性能と良好な燃費性能を実現する。また、外観には、ちょっとレトロでポップなデザインを採用。カラフルなボディカラーなども採用することで、主に若いユーザー層をターゲットとするという。

ヤマハの担当者によれば、このモデルは、あくまで国内では原付二種として販売を予定するという。また、原付一種と同じ扱いとなる新基準原付モデルについては、現在(2025年3月末時点)発表できるモデルはないとのこと。ヤマハも、「ビーノ」や「ジョグ」などの50ccスクーターをラインナップするが、これらが2025年11月以降に販売不可能となっても、後継となる新基準原付が出てくるか否かはまだ不透明のようだ。なお、そのあたりは、「アドレスV50」や「レッツ」などの50ccスクーターを販売するスズキも同様。今回のショーでは、とくに新基準原付に対応するモデルの発表は行っていない。
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