韓国・尹錫悦大統領が罷免された理由は何か、憲法裁判所が判断した憲法・法律違反の根拠と判断

「政権にとって重大な危機ではなかった」
①非常戒厳宣布は違憲
憲法裁判所は、尹大統領による戒厳令が「戦時あるいは重大な事変、またはこれに準ずる国家非常事態に戒厳を宣布することができる」と規定した憲法と、その戒厳法の実質的要件に違反した行為だと判断した。
今回で過半数を占める「与小野大」の構図における野党側からの相次ぐ弾劾や政府の予算削減などで「政権に重大な危機が発生した」と尹大統領側は主張したが、憲法裁判所はこれを認めなかった。
「国会の権限行使が違法、不当であっても、尹大統領の法律案の再議決要求など、通常の権力を行使する方法で対応できる。そのため、(戒厳令といった)国家緊急権の行使を正当化することはできない」と憲法裁判所は説明した。