韓国・尹錫悦大統領が罷免された理由は何か、憲法裁判所が判断した憲法・法律違反の根拠と判断
④政治家や法律関係者の逮捕を指示したのか
この点は、弾劾訴追した国会と尹大統領が最も鋭く対立した争点となった。結果、憲法裁判所は主要人物に対する逮捕・拘留について尹大統領が関与したと判断した。
憲法裁判所は「国防相は、必要に応じて逮捕する目的を持って韓国軍防諜司令官に国会議長や各政党の代表など14人の位置把握を行うように指示した。
大統領が(韓国の情報機関である)国家情報院の第1次長に電話して防諜司令部を支援するようにし、防諜司令官は国情院第1次長にこれら人物に対する位置確認を要請した」と明らかにした。
司法権の独立を侵害
さらに「その対象には元大法院(最高裁判所)長及び元最高裁判事も含まれており、司法権の独立を侵害したもの」と指摘した。
⑤戒厳軍による選挙管理委員会の占拠
憲法裁は、選挙管理委員会に戒厳軍を送り込んで資料の押収と占拠を試みたことも違憲・違法行為だと判断した。このような行為は憲法が定めた統治構造を無視したもので、重大な違法性があると付け加えた。
憲法裁は「大統領は国防相に軍隊を動員して選挙管理委員会の電算システムを点検するように指示した。これにより、中央選挙管理委員会庁舎に投入された軍隊は、出入りを統制しながら職員たちの携帯電話を押収し、電算システムを撮影した」と説明した。
憲法機関である選挙管理委員会に対して令状なしで押収・捜査させたのは、令状主義に違反したものであり、選挙管理委員会の独立性を侵害したという指摘だ。
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