失敗から学ばずに成功している他国を見習わない日本、石破政権の下では国民の生活は再び貧しくなるばかりだ

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筆者は「石破首相には教科書どおりの経済政策も期待できない」と手厳しい(写真:ブルームバーグ)

自らの失敗を学び、他者の成功を参照することは、人生を豊かにする基本的な知恵だろう。多くの日本の政治家や政策当局者は、こうした知恵を持っていないのだろうか。

第2次安倍政権誕生までデフレを放置してきた日本

先進国の中では、日本だけが1990年代半ばから約20年にわたってデフレを伴う低成長に見舞われた。

「デフレの番人」だった日本銀行の組織を変えたのは2012年に誕生した第2次安倍政権だった。2013年の政策転換によって、デフレが少しずつ和らぎ雇用が増えた。そして、低賃金・長時間労働の代名詞であった「ブラック企業」などという言葉はいつの間にか聞かれなくなり、失業率が2%台まで低下する経済正常化を通じて、日本の社会はかなり安定した。

実際のところ、金融政策を変えた安倍政権下においても、緊縮的な財政政策が続いたため、デフレ完全脱却は実現しなかった。緊縮財政政策を志向する政治勢力が強かったことは、故・安倍晋三氏の回顧録などで明らかになっている。ということは、不十分だった財政政策を働かせれば、経済成長を高めてインフレを安定させ、そして失業率を2%付近までさらに低下させることは可能だろう。

1990年代からの「日本の失敗」の教訓は、①デフレは人災であり経済物価安定のために経済政策が適切に行われるべき、②財政政策は経済成長を高めてインフレを安定させるために金融政策と整合的に発動した方がいい、ということだ。標準的な経済学の教科書が教える理論だが、日本ではそれが実現しない極めてまれな状況にあった。

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