東急線の要衝、「学生の街」日吉駅は一大結節点 東横・目黒・東急新横浜・地下鉄の4路線が集結
東西で駅前風景が大きく異なるのが日吉駅の特徴だ。東口は綱島街道に面しており、横断歩道を渡るとイチョウ並木が一直線。敷地面積が約10万坪という慶應義塾大学の日吉キャンパスが広がる。
慶應義塾は福澤諭吉が1858年に江戸の中津藩中屋敷に開いた蘭学塾を起源とする。現在の浜松町にあった1868年、慶應義塾と命名。1871年に三田へ移転した。
創立75年の記念事業として日吉に新校舎の建設が計画され、1934年11月2日に福澤諭吉誕生100年と日吉開校記念祝賀会が開催された。
『東急100年史』には「当初の移転先には横浜市旭区付近にという話もあったが、目黒蒲田電鉄と東京横浜電鉄の共同経営地であった日吉台の土地の内23万7600㎡の未整理地を同大学に寄付すると共に、10万5600㎡の土地を一般所有者から慶應義塾大学が買収するのを斡旋することとして仮契約を締結したものである」とある。
第2次世界大戦後、日吉キャンパスの施設はアメリカ軍に接収され、返還されたのは1949年だった。
駅前に大学と商店街
現在は文・医・薬学部の1年生、経済・法・商・理工学部の1、2年生らが日吉キャンパスで学ぶ。大学院の3つの研究科や、研究センター、「日吉記念館」なども敷地内に集まっている。卒業式や入学式、同窓会組織の「三田会」のイベントの際には大勢の人で駅周辺がにぎわう。
「2023年夏に慶應義塾高校が夏の甲子園で107年ぶりに優勝したときには、学校側と連携しながら係員が考えたお祝いのメッセージを日吉駅構内に掲出し、運行表示器のテロップでも流しました。多くの方が駅に来て横断幕などを撮影されていました」(梅原新横浜駅長)

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