JR西レンタカー、貸出「トゥクトゥクのみ」なぜ? 周参見駅で実施、アジア庶民の乗り物が南紀を走る

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利用者について聞くと、ユーチューブの撮影で借りるという人が多いという。「開放的な作りの乗り物なので、移動中でも後ろの席の人がカメラを回せるのがいいのかもしれません。夏場も山のほうの滝まで観光に出かける人が利用されます」と長野さん。春から秋にかけては土日や休日はかなり予約が入っているという。

さらに観光客だけでなく、町内や近隣に住む高齢の夫婦が「試しに乗ってみたい」と利用することもある。年齢的にクルマを運転するのは危ないが、買い物や病院へ出かけるための移動手段がほしい。「そんな人たちにとって、大人2人を乗せることができて、買い物の際は後部座席に荷物が置けて、狭い山道もストレスなく走ることができて小回りがきく電動トゥクトゥクは試してみる価値のあるモビリティーと感じているようだ」と長野さんが話す。

地方ではガソリンスタンドも減少しているので、家庭用電源で充電できるというのは大きなメリットだ。昼間に自宅からスーパーや病院へ出かけるだけというライフスタイルあれば、電動トゥクトゥクで事足りる。

「近隣の方の利用法は、想定していなかったので驚きました」(長野さん)

車体の両サイドにはシートを取り付けることができるので、多少風は入ってくるものの、雨の日や寒い日も安心だ。

(筆者撮影)

今後は「移動範囲を広げたい」

今後の展開については、「現在はまだ実現していないが、トゥクトゥクで訪れたら観光施設が割引に、といったことを展開していきたい」という。また、今はバッテリーの関係で80kmほどの距離しか走ることができないので、移動をすさみ町内に限定しているが、「充電ポイントを整備して移動範囲が広がったらなと考えている」という。

周参見駅のトゥクトゥクのレンタル代金は4000円(営業所のオープン時間は9〜17時、月曜日・木曜日は定休。その他臨時休業日あり)。また、運転の際は普通自動車の免許が必要なので、利用の際はご注意を。

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渡辺 雅史 時刻表探検家

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わたなべ まさし / Masashi Watanabe

1975年生まれ。フリーライターとして、週刊誌や月刊誌で記事を執筆するほか、テレビやラジオ番組の構成にも携わる。2009年、国内の鉄道に完乗。時刻表の誌面に載っている"変な列車"や"味のある列車"を探すことをライフワークとしている。

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