JR西レンタカー、貸出「トゥクトゥクのみ」なぜ? 周参見駅で実施、アジア庶民の乗り物が南紀を走る
周参見(すさみ)は、三重県の亀山から、津、松阪、尾鷲、新宮、白浜、和歌山などを通り和歌山県の和歌山市へとつながる紀伊半島をぐるりと回る紀勢本線の駅。周参見は紀伊半島最南端の町である串本と、パンダと温泉で有名な白浜の間にある駅。串本からは特急でおよそ30分、白浜からはおよそ20分の位置にある。
なぜ、この場所にトゥクトゥクだけをレンタルする駅レンタカーの営業所があるのだろうか。JR西日本レンタカー&リースの担当者に聞くと、次のような答えが返ってきた。
「周参見営業所は弊社の営業所の中で、特殊な営業所となっております。通常の普通乗用の車両はなく、配備している車両はEVトゥクトゥク(2台)です。すさみ町が保有している車両を弊社が使用者となることでレンタカーとして貸し渡しを行っております」
では、時刻表に掲載されている「トゥクトゥクレンタカー」とはどんなものなのか。乗り心地や利用者の声を聞くため、現地へ行ってみた。
トゥクトゥクをスタンバイ
新大阪から特急くろしお号で3時間弱。周参見は特急停車駅。月〜木曜日は1日10本(上り、下りとも5本)、金〜日曜日と休日は12本(上り、下りとも6本)と、すべての特急が停車する。
駅舎にはすさみ町観光協会が運営するカフェや売店が入っており、ここのスタッフがトゥクトゥクのレンタル業務も担当している。
観光協会の長野誠紀さんに電話で予約した旨を伝え、渡された書類に記入している間に長野さんがトゥクトゥクをスタンバイ。記入が終わり事故にあった際に警察や営業所に連絡することといったレンタカーの注意点などの説明を受け駅前広場へ行くと電動トゥクトゥクが用意されていた。

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