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人気再沸騰の温泉街「熱海」、駅開業100年の軌跡 当時の設計図に見る「貴賓室」もあった豪華駅舎

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  • 森川 天喜 旅行・鉄道作家、ジャーナリスト
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まず、駅舎の立面図を見ると、正面中央に待合室と事務室からなる大きな建物があり、渡り廊下を介して右手に貴賓室がある。当時、熱海には御用邸があったため、貴賓室が設けられたのだ。また、正面左手に便所があるが、この場所には後年、駅ビルが建てられた。

熱海駅の駅舎設計図。上が立面図、下が平面図(資料提供:太田修さん)
【図面をアップで】三角の屋根が目立つ正面入り口部分をクローズアップ。「待合室」や「事務室」の場所もわかる

次に平面図を見ると、待合室内の右手奥に改札口があり、改札口を出て通路(図面では「地下道」と表記)を進むと、その先の階段がプラットホームへ通じていた。一方、待合室と貴賓室を結ぶ渡り廊下に集札口が見られる。つまり、列車に乗車する客と降車した客の動線が分けられていた。

100年前の「駅トイレ」はどんな構造か

貴賓室の構造も興味深い。建物入り口に簡易な車寄せが設けられており、建物に入るとまず附属室があって、その先に貴賓室があった。また、便所は個室が6室設置されているほか、中央に8つ配置されているのが男子の小用便器、その手前の円形の造作物が手洗い場だろう。

熱海駅の駅舎設計図、貴賓室部分のアップ。三角屋根の貴賓室の外観と「附属室」や「車寄」「化粧室」「便所」などの位置が読み取れる(資料提供:太田修さん、編集部加工)
熱海駅の駅舎設計図、便所部分のアップ。個室が6室あることなどが読み取れる(資料提供:太田修さん、編集部加工)

さらにプラットホームの図面も見てみよう。中央付近に先ほどの通路からホームへと上がってくる階段が描かれており、階段のすぐ先には待合室がある。一方、ホーム右端にある小さな構造物は駅員の詰め所だ。平面図には、階段と駅員詰所の間に「エレヴェーター」の文字が見られるが、立面図には同位置に構造物が描かれていない。おそらく荷物用の昇降装置だったのではないかと推測される。

開業時の熱海駅プラットホームの設計図。上が立面図、下が平面図(資料提供:太田修さん)
【図面をアップで】駅員詰所の近くには「エレヴェーター」の文字が
【写真を見る】人気再沸騰の温泉街「熱海」、駅開業100年の軌跡 当時の設計図に見る「貴賓室」もあった豪華駅舎(18枚)

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