「人間はなぜ働く必要があるのか?」狩猟採集社会まで遡って、働き方の歴史を考えてみる

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
水町勇一郎
(写真: Graphs / PIXTA)
私たちはなぜ働く必要があるのでしょうか。そもそも、「働く」とはどういうことなのでしょうか。早稲田大学法学部教授の水町勇一郎氏は新著『社会に出る前に知っておきたい 「働くこと」大全』で狩猟採集社会の頃までさかのぼり、人間の「働き方」の歴史的変遷を解説します。

狩猟採集社会から農耕社会へ

真 由「働くことの意味とか、二面性というのは、何となくわかった気がするんですが、働き方そのものは歴史のなかでどう変化してきたんでしょうか。働き方が変わると、人の意識とか生活も変わるような気がするんですが」

悠 太「そういうのって歴史の授業で出てきたかな?」

伊 達「これもいい質問だね。たしかに、学校の歴史の授業では、『働き方』という切り口から人間や社会のあり方を説明するという視点はあまりなかったかもしれないね。人類の歴史はすごく長いから、大きな流れと重要な転換点に焦点を当てながら、人間の『働き方』の歴史についてみていくことにしましょう」

地球ができたのがおよそ45億年前。人類(ホモ属)が猿人から進化して登場したのが約250万年前。そして、現生人類(ホモ・サピエンス)へと進化したのが約20万年前だといわれています。人類は、その誕生から現在までのほとんどすべての期間、狩猟採集民として生活してきました。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事