医師が解説「健康診断」までに肝臓を改善するコツ 「あと1週間しかない」検査前に気をつけること

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それでは、具体的にどのように糖質量をコントロールしていけばいいのでしょうか。

あらかじめ言っておくと、糖質をゼロにしたり糖質を極端に少なくしたりするのはいけません。糖質摂取を厳しく制限すると、体がエネルギー不足に陥って逆に脂肪をため込もうとするモードに入ってしまう可能性もあります。とくに、ごはん、パン、麺類などの主食は、1日3食(控えめの量を)ちゃんと食べるようにしてください。

じゃあ、何を減らすのかというと、「甘い飲み物」「フルーツ」「おせんべいやケーキ、スナック菓子」などが中心になります。

とくに注意すべきは、甘い飲み物。たとえば、毎日、ジュースやコーラ、スポーツドリンク、野菜ジュース、果物ジュース、乳酸菌飲料などの甘い飲み物を飲んでいた人は、それらをやめるだけでかなり糖質による肝臓への負担を減らせるはずです。また、毎日デザートにフルーツを食べていた人や、毎日間食におせんべいやケーキ、スナック菓子を食べていた人に関しても同じことが言えます。

また、ごはんやパンなどの主食は、「ごはんのお代わりをやめる」「大盛りを普通盛りに変える」といった対処で食べすぎを防ぐようにしてください。そのうえで、「ちょっとだけ減らす」という意識づけで摂取量を控えめにコントロールしていくのがベスト。これまで食べていたごはんやパンの量を1~2割減らすだけでも構いません。

健診前だけでなく、ずっと続けるべき習慣

このように、体に入ってくる糖質量をうまくコントロールしていけば、短期間で脂肪肝を改善させていくことができるはずです。

ですから、健康診断が近づいてきて肝機能の数値をなるべく前より改善させたいと願うなら、ぜひみなさんもこうしたコントロールにチャレンジしてみてください。きっと、後日、診断結果表を受け取った際に、自分でもちょっとびっくりするくらいの「よい結果」が出ていることでしょう。

そして、この先も長く肝臓を健やかにキープしていきたいのであれば、この糖質コントロールの習慣を(健診前だけでなく)ずっと続けていくことをおすすめします。

栗原 毅 栗原クリニック東京・日本橋医院長

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くりはら たけし / Takeshi Kurihara

医学博士。北里大学医学部卒業。慶應義塾大学大学院特任教授、東京女子医科大学教授を歴任。2008年、メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病の予防と治療を目的とした栗原クリニック東京・日本橋を開院。「血液サラサラ」の提唱者の1人でもある。主な著書・監修書に、『決定版!内臓脂肪を落とす名医のワザ』『ズボラでも中性脂肪・コレステロールは下げられる!』(ともに宝島社)、『栗原式 書いて下げる魔法の血圧手帳』(笠倉出版社)、『お茶のすごい健康長寿力 高血糖、高血圧、肥満、内臓脂肪から免疫力、認知症、不眠、イライラまで効く!』(主婦の友社)など多数
 

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