乗る日が違うと料金4倍、欧州「鉄道切符」の不思議 割引豊富だが「新幹線感覚」で飛び乗ると高額に
欧州の前売りチケットは、価格が安い代わりに指定列車・指定座席への乗車が義務づけられている。これは日本で国内線航空の早割チケットやLCCで、指定された搭乗便を変更不可能な条件で利用するルールと似ている。
ただし、こうしたチケットは変更や返金が難しい場合が多い。最低価格のチケットは変更不可が基本だが、変更可能な「やや高めの柔軟性のあるチケット」も存在する。これらを比較して購入する作業は、日本からの旅行者はもとより、欧州在住者ですら「いまだに慣れない」と言うほどだ。
欧州にも「定価のチケット」のような変更自由のものはあるが、実勢価格の4~5倍かそれ以上になるため、途中下車を頻繁にする特別な理由がない限り利用されることは少ない。
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柔軟な料金システムはなぜ普及した?
このような、日程や時間帯などによって大幅に運賃が変わる、いわゆるダイナミックプライシングはこの15年ほどで鉄道運行各社により本格的に導入され、今や乗車当日に駅の切符売り場に並ぶ人は数少なくなった。ネット予約が当たり前になったことが大きく影響しているといえる。
ネット販売普及の背景として、欧州では鉄道会社ではない外部の企業(第三者、いわゆるサードパーティ)による「鉄道チケットの発券アプリ」がいくつも存在する。これらがキャッシュバックや航空会社のマイル還元などの購入特典をつけて販売したことで、ユーザーのネット予約への移行が加速した。
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