「ドイツ=正確」は昔、欧州鉄道満足度ランキング 「遅れる」イメージのイタリアやチェコが躍進
日本も同様かもしれないが、ヨーロッパの鉄道予約システムは航空会社と比較して使い勝手が劣っているとされる。オランダ拠点の金融機関INGの調査によると、鉄道は航空と比べ、途中で予約をあきらめてウェブサイトから離れる人が10倍も多いという結果が出ている。予約がしやすいのは鉄道利用を拡大するうえで重要な点だ。
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また、レギオジェットは旧国鉄系のチェコ鉄道と比較して価格が全般的に安いにもかかわらず、車内では客室乗務員がこまめに巡回して飲み物を提供するなど、この両面で高い評価を獲得しており、リピーターも非常に多い。一方、ライバルのチェコ鉄道も総合6.5点で6位と健闘。競合他社の存在がプラスに作用していることがうかがえる。
「鉄道大国」フランスとドイツで明暗
では、ヨーロッパの鉄道大国であるフランスとドイツはどうか。
フランス国鉄は、総合6.6点の5位と健闘している。旅の快適性で10点満点を獲得しており、高速列車TGVによる所要時間の短縮といった要素が得点を押し上げたようだ。政府の後押しがあったとはいえ、フランスでは国内航空路線の多くが撤退して都市間輸送の主役はTGVが独占している状況で、高得点も納得できる。
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ただし、フランス国鉄の格安高速列車ブランドであるOuigoは総合5.2点であった。全体的なチケット価格では8.6点という高得点を獲得しているにもかかわらず、特別割引運賃は1.3点という低評価である。これは低廉な運賃設定の一方、荷物の個数やWi-Fi使用料など細かい追加料金が設けられており、それらを課金するたびに運賃が跳ね上がっていくというシステムのわかりにくさなどが評価を大幅に落とした要因と考えられる。
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