大苦戦の渋谷「道玄坂通」で一人勝ちする店の正体 ドンドン店が撤退、ドンキ運営・商業施設の実情

渋谷の商業施設「渋谷サクラステージ」がガラガラだ――という話題が盛り上がっている。東急不動産が2024年7月に全面オープンしたものの、人の姿もまばらな施設内の写真がSNSで拡散されるなど、悪い意味で注目を集めてしまっている。
が、実はそれだけでない。同じく渋谷の商業施設「道玄坂通 dogenzaka-dori」(以後、「道玄坂通」)の集客状況も芳しくはなさそうだ。
「ドン・キホーテ」で知られるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以後、パン・パシフィック)が2023年8月、鳴り物入りで開業したものの、2025年2月半ば現在、全9区画ある1階飲食店ゾーンでは既に2つのテナントが撤退している。
残るテナントは健闘しているところもあるが、一部はリニューアルを繰り返すなど厳しい状況にある。
そんな中、大盛況の店もある。本稿では同施設の状況を解説しつつ、一人勝ちしている「ある店」の勝因について考察したい。
施設が通路を兼ねたユニークな構造
まず「道玄坂通」について説明したい。
名前の通り渋谷・道玄坂にあるこの施設は、1階部分に出入口が3カ所あり、施設の中と外が道のようにつながっているのが特徴だ。施設を利用しなくても通路として活用でき、街の回遊性を高めている。
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