トヨタ、中国・上海で「レクサス」のEVを現地生産 外資で2例目の独資工場、上海市政府と包括提携

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トヨタは「EV先進国」の中国でレクサスの現地生産に踏み切る。写真は日本の工場で生産して中国に輸出しているEV「RZ300e」(レクサスの中国向けウェブサイトより)

トヨタ自動車は2月5日、同社の高級車ブランド「レクサス」の新工場を中国に建設すると発表した。100%出資の新会社を上海市に設立し、レクサスのEV(電気自動車)および車載電池の開発・生産を行う。

今回の決定に合わせて、トヨタは上海市政府と「カーボンニュートラルに関する包括的提携契約」に調印。水素エネルギー、自動運転技術、電池リサイクルなどの分野で(中国政府が2060年の達成を目指す)カーボンニュートラルの実現に向けたモデル事業を展開することに合意した。

トヨタの発表によれば、レクサスの新工場は上海市金山区に建設され、年間生産能力は10万台、2027年の生産開始を目指している。

(訳注:外資系自動車メーカーによる単独出資の完成車工場の建設を中国政府が認可したのは、2018年のテスラに続いて2例目。上海市政府との包括提携契約は、その後押しになったとみられる)

外資系高級ブランドでは健闘

現時点では、トヨタはレクサスを日本、アメリカ、カナダでしか生産していない。レクサスの2024年のグローバル販売台数は前年比3.3%増の85万1000台、その2割強の18万台余りを中国市場で販売した。

ここ数年、中国市場では高度なスマート機能を搭載した中国メーカーの高級EVや高級PHV(プラグインハイブリッド車)が販売を伸ばし、(メルセデス・ベンツ、BMW、アウディなどの)外資系高級ブランドの市場を蚕食している。

そんな中、レクサスは大幅値引きに頼りながらも、2024年の販売台数が前年比プラスを維持した唯一の外資系高級ブランドとなるなど、健闘を見せていた。

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