X、ダイソン、ルンバを成功に導いた"ある共通点" 必要だとわかっていても難しい「独自性」の作り方

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

この偉大さにピンとくるであろうか。もう少し突っ込んだ話をしてみたい。もしあなたが掃除機メーカーの開発担当だったとする。上司に新しい掃除機を企画せよ、と指示されたらどのような掃除機を考えるだろうか。そのときに「自動」という視点で発想することができるだろうか。おそらく、吸引力や軽さ、コードレスなど、「手動」を前提にした掃除機を企画するはずだ。

このルンバの事例には大きな学びがある。それは「手動」ではなく「自動」という着眼点で、〈独自性〉の勝負がついている点である。

逆に言うと、「手動」の中で考えたアイデアはどんぐりの背比べであり、〈独自性〉を得ることはできない。つまり、着眼点こそが〈独自性〉の源泉なのである。闇雲にアイデアを考えることを禁じ、着眼点で勝負することを固く誓うべきである。

〈独自性〉のつくり方

この〈独自性〉の源泉となる着眼点を「新常識」と呼ぶ。この新常識をつくり出すことができれば、ルンバのように着眼点で勝負することができる。実はこの新常識にはシンプルな公式がある。それは、

A(常識)→ B(新常識)

である。ルンバを公式に当てはめると、

手動→自動

となる。この公式にはひとつだけ注意点がある。それはA(常識)とB(新常識)を対義語、つまり真逆の単語でシンプルに記述することだ。対義語で考えることで、強制的に思考を単純化することができ、アイデアの本質が浮きぼりになる。

この公式からアイデアを生むのには以下の3つのレベルがある。

L1 理解:公式を理解する
L2 記述:新常識を公式で記述する
L3 発想:新常識からアイデアを発想する

あなたはもう既にL1をクリアしている。「公式A→B」と「対義語で示す」、この2点が理解できればOKだ。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事