中国人富裕層、次は「日本の中古品店」狙いの真相 世帯収入3億円の妻「エルメスは日本でゲット」

実際20代、30代の訪日中国人女性たちが、「最近レッド(小紅書、訪日観光情報収集によく使われるSNS)やWeChatのパブリックアカウントの日本旅行特集を見ると、日本のラグジュアリー中古品がよく紹介されているの」「安くて品質もいいし、数万円でヴィトンを買えるみたいなので面白いから探してみたい」「めずらしいビンテージものを掘り出したい」と教えてくれた。
2015年からずっと東京と大阪のエルメスでバッグを買い続けてきた世帯年収3億円超の富裕層の女性も最近、日本の中古品店でエルメスを探すようになったと話す。
「中国のお店だとバーキンなど買えるまで何百万円のものを買っておかないといけない。日本のお店は毎回中国人スタッフがサポートしてくれるわけではないし、ほしいものを買えるかどうかは運みたいなもの。面倒くさくなったので、エルメスを多く取り扱っている中古屋さんに行ってほしいものを探すほうが楽」という。
中国国内でもリユース市場は急成長
新品が大好きで、マンションでさえ中古住宅を避けてきた中国人にいったい何かあったのか。
中国の紅布林(中国の高級ブランド販売EC)が発表した『2023年リユースファッション産業の動向報告書』によれば、中国のラグジュアリー中古品(「二贅」、アーシュア、セカンドハンドの贅沢品を意味する)の市場規模は、2016年の58.8億元から2020年の173億元まで成長。2025年は384億元(約8190億円)、2030年は1000億元(約2.1兆円)まで拡大する見込みで、2022年日本のリユース市場の全体規模に匹敵する。
また、『中国中古品高級品物オンライン売手(買取)市場発展研究報告2024』では、先進国では、「二贅」の取引規模は、ラグジュアリー品の消費市場全体の20〜30%であるの対し、中国は現在5%しか占めていないため、今後の発展が期待されるという。なぜ今ラグジュアリー中古品が急に人気を集めているのか。
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