「共通テスト国語」東大生から"疑問噴出"の中身 これって国語の試験?新たに追加された第3問
今回は「外来語に関する意識の調査」というグラフを使った問題が出題され、「インフォームドコンセント」「シミュレーション」「リハビリテーション」といった言葉に対して、外来語のまま使ったほうがいいか・言い換えたほうがいいか、それぞれの割合がどれくらいかが示されていました。
実際に問題をみてみよう
問1では、Uさんは、「インフォームドコンセント」という語に注目する理由を明確にするため、【文章】の1段落のXに文を書き加えることにした。書き加える文として最も適切なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
とあり、4つの選択肢が提示されました。
この4つの中に、
「インフォームドコンセントについては、外来語の言い換えを肯定的に捉える人の割合が他の語より多い」という選択肢がありました。
さて、みなさんに質問です。この選択肢は正しく、Xに書き加える文章として適切でしょうか?もしくは間違いでしょうか。
併せてグラフでは以下の情報が示されています。これらの情報も基に考えてみましょう。
ヒントも1つ。「言い換えないで外来語のままで使ったほうがよいと思うか」について、「そう思う」と答える人の割合が他の語よりも少なかった、と考えてみましょう。
……正解は、「正しい」です。
「言い換えないほうがいい」と答える人の割合が少ない
→「言い換えたほうがいい」という人が多い
→「言い換え」を肯定的に捉える人の割合が多いと言える
ということですね。
別に解けない問題ではないと思いますが、どうでしょうか?単純に、「面倒くさい」という感想を抱きませんか?国語の授業を真面目に聞いていれば解ける問題、というよりは、論理パズルを解いているような印象を受ける人も多いのではないでしょうか。
もちろん、みんなが解けてしまうような簡単な問題では、差がつきません。しかしそれにしても、今までの国語で求められていたものとは大きく異なる難しさだと言えます。
ちなみに、この問題について、大学入試センターでは事前に試作問題が公開されており、この問題の概要について、意図が解説されています。
「それぞれの資料をレポートに引用するために、複数の文章やグラフの内容や要旨を適切に解釈する力や、よりよいレポートにするために、レポートの内容を捉え直したり、根拠の示し方について考察したりする力等を問う。」
確かにここで書かれている通り、グラフの内容を要約する力・解釈する力を身に付けるのはとても大切なことだと思います。
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