トランプとの関係も微妙「石破政権」の崖っぷち感 24日に始まる通常国会で存在感を示せるか
そもそも石破首相は2018年4月26日の東洋経済オンラインのインタビュー記事(石破茂氏、「トランプと渡り合う私のやり方」 ポスト安倍の有力候補があるべき政策を語る)で、「相手がいちばん安な心理のときにディールをやるのがトランプ氏の手法」と発言している。要は「信用ならないヤツ」と言っているに等しいが、同盟関係の相手とは心を通わせる必要がある。
実際に安倍元首相はトランプ氏と緊密な関係を構築した。2018年6月のG7・シャルルボワ・サミットでは、貿易制限措置をめぐって首脳間で激しい応酬が繰り広げられたものの、最終的にはトランプ氏から「シンゾーの案に従う」と全面的な信頼が寄せられてまとまっている。
石破氏は議員宿舎の部屋も引き続き維持
一方で石破首相は、昨年11月のAPEC首脳会議で各国の首脳が談笑しながら“首脳外交”を展開する会場の片隅で、席に座って1人で携帯をいじっている姿が報じられた。マレーシアのアンワル首相に握手を求められると満面の笑みを見せたが、座ったままだったことが「マナー違反」とも批判された。
もっとも石破首相の所作がぎこちなかったのは、悪気がなかった証左だろう。そして1月に佳子夫人を伴ったインドネシア・マレーシアの外遊日程をつつがなく成し遂げた直後、石破首相は首相公邸に引っ越した。「腰を据えて政権運営していく」という意思表示に違いないが、石破首相は議員宿舎の部屋も引き続き維持し、「いつでも戻れる状態」にもしている。
通常国会は石破政権にとって正念場であると同時に、自民党にとっての岐路でもある。はたして石破首相はどう乗り切るつもりなのかーー。その責務は果てしなく重い。
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