大阪モノレール「存在感薄い」彩都線の将来は? 利便性は着実に向上、列車本数も増えている

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一方、本線の万博記念公園駅から分岐するのが、全長6.8kmの彩都線だ。正式な路線名称は「国際文化公園都市モノレール線」。国際文化公園都市とは大阪府の茨木市と箕面市にまたがるニュータウンで、2004年に街びらきが行われた。その愛称が「彩都」であり、これが2007年に当エリアまで延伸されたモノレール路線の愛称にも使われたかたちだ。

阪大病院前駅
彩都線の先行開業時に終点だった阪大病院前駅。背後は阪大病院(撮影:伊原薫)

その彩都線は、1998年に万博記念公園―阪大病院前間が先行して開業した。阪大病院前駅は、その名のとおり大阪大学医学部とその付属病院が目の前にある。モノレールが開業するまで、病院への公共交通はバスのみという状態であり、アクセスが飛躍的に向上した。

彩都線はニュータウンの足の役割が大きい

また、その途中に設けられた公園東口駅は、プロサッカーチームのガンバ大阪が2015年までホームスタジアムとして使用していた万博記念競技場の最寄り駅。試合開催日には多くの観客が同駅を利用し、臨時列車も設定されていた。ホームスタジアムの変更に伴い、大規模な増発が行われることはなくなったものの、今も一定の利用がある。

前述のとおり、彩都線は2007年に彩都西駅まで延伸開業。ニュータウンの通勤通学客輸送という新たな役割が加わった。彩都は東西方向に長く、彩都西駅はその西端に位置する。

開業から18年が経過した駅周辺は、マンションや戸建て住宅が立ち並ぶほか、大きな公園が計画的に配置され、整った街並みに。企業の研究所なども設けられ、整備が進んだように見える。

だが、駅徒歩圏から離れると今も更地のままの住宅用地などが点在している。開発が順調だったとは決して言えず、「ようやくここまできた」といった印象が強い。

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