膀胱全摘出「ロボット手術」を受けた正直な感想 4本アームの「ダ・ヴィンチ」はSF世界から来たようだった

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午後、ストレッチャーに乗せられて一般病棟に戻る。今度は窓側の部屋を用意してくれた。ありがたい。ベッドに移ったとき、看護師さんが「おかえりなさい」と優しい笑顔で声を掛けてくれた。まさに天使である。このきらきらした特上の笑顔は生涯忘れることはないだろう。

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2時過ぎに家族が面会に来てくれ、昨日の手術直後の様子を教えてくれた。

「先生が摘出した膀胱を見せてくれたわよ。これから病理検査に出すんですって。写真撮っておいたけど見る?」

とてもじゃないが、今はそんな気分じゃないので断った。

「退院したら見るよ」

この日から水は口に含んでいいとのこと。吸い飲みを用意してもらい、少しずつ口に含む。ありがたい。水がこんなに貴重だとは。食事にありつけたのは術後2日たった31日の夜からだった。五分がゆにミートクロワッサン、野菜スープ、カボチャプリンといったメニュー。久しぶりに食事に大感激だ。

暦は11月。秋は確実に深まっていた。

ロボット手術時の主な合併症について

手術中においては、多量の出血があった場合に輸血を行う場合がある。予想以上の出血があった場合には開腹手術に移行するケースも。3~4%程度の頻度で直腸を損傷することがある。出血や癒着、その他の合併症により安全性が確保できない場合は、開腹手術へと変更することがある(0~2.3%)。

手術後、中程度の発熱を生じることがある。いわゆる術後の反応熱である。抗生剤で対応するが、あくまで創部感染などに対する予防的な投与である。

山田 稔 ジャーナリスト

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やまだ みのる / Minoru Yamada

1960年生まれ。長野県出身。立命館大学卒業。日刊ゲンダイ編集部長、広告局次長を経て独立。編集工房レーヴ代表。経済、社会、地方関連記事を執筆。雑誌『ベストカー』に「数字の向こう側」を連載中。『酒と温泉を楽しむ!「B級」山歩き』『分煙社会のススメ。』(日本図書館協会選定図書)『驚きの日本一が「ふるさと」にあった』などの著作がある。編集工房レーヴのブログでは、最新の病状などを掲載中。最新刊は『60歳からの山と温泉』(世界書院)。

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