マセラティ「110周年」栄枯盛衰ブランドの現在地 東京・モデナ同時開催イベントで見た神通力

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また、マセラティ・クラブ・オブ・ジャパン会長の越湖信一氏、モータージャーナリストの吉田拓生氏、先の木村氏によるトークショーも行われ、午後になると千葉へ向かって100kmを超えるツーリングへ。そして、参加した車両で巨大なトライデントのマークを描き、ドローンによる空撮でしめくくられた。

マセラティのエンブレム「トライデント」を描いた(写真:Maserati Japan)
マセラティのエンブレム「トライデント」を描いた(写真:Maserati Japan)

電動化時代に進むマセラティ

戦前はレースで名をはせたマセラティ。戦後はアメリカ市場を中心に、大きなエンジンを搭載した豪華なクルマづくりで収益をあげてきた。

それでも、品質面で問題があったり、エンジンパワーにシャシーが追いつかなかったりと、冷静な目でみるとドイツ車には太刀打ちできない時代もあった。

歴代のマセラティが連なってのツーリングは壮観だ(写真:Maserati Japan)
歴代のマセラティが連なってのツーリングは壮観だ(写真:Maserati Japan)

新開発のV6エンジンを搭載する「MC20」が登場して、SUVの「グレカーレ」が出て、そのあと最新世代の「グラントゥーリズモ」と「グランカブリオ」とラインナップが拡充した今は、以前とは比べものにならないほどクオリティも上がり、ファン・トゥ・ドライブの面でも図抜けた性能ぶりを示すようになった。

バッテリーで走るフォーミュラE選手権においても、2024年3月の東京グランプリではマセラティMSGレーシングが勝利をものにして、電動化へ向かう時代にあっても存在感をアピールする。

自動車におけるブランドの維持がどれだけ大変で、同時に価値あることなのか。このところの日本におけるマセラティの活動が、それをはっきりとわからせてくれているように感じられた。

【写真】ヒストリックモから最新モデルまで美しい歴代マセラティを見てみよう(99枚!)
小川 フミオ モータージャーナリスト

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おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

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