上位5大学のうち、唯一の総合大学である2位の福井大は、卒業生1000人以上で複数学部を持つ国立大学中、17年連続で1位。就職に強い学部系統の工学部や医学部、教育学部の定員の多さが実就職率が高い要因。就職者が多い企業は、福井村田製作所16人、トヨタ紡織11人、セーレン10人など。
学生一人ひとりに目が行き届きやすい分、小規模大学は就職支援がしやすく、大規模大学は不利となる。そうした中、卒業生が3000人を超える大規模総合大学で最上位となったのは、前年の8位から6位に順位を上げた名城大。福井大と同様に、理工学部や農学部など、就職に強い学部系統の学生数が多いことが一因のようだ。就職者が多い企業は、トヨタ紡織と大垣共立銀行が各24人、中部薬品23人、デンソーテクノ17人など。
手厚い就職支援もあり、卒業生が3000人以上の大学では、東京理科大学(22位)や近畿大学(55位)、青山学院大学(58位)、関西学院大学(59位)、京都産業大学(68位)など12大学が90%超の実就職率となっている。
女子大の平均実就職率は90.9%
7位は前年の12位から順位を上げた昭和女子大学。2022年卒まで卒業生1000人以上の女子大の中で12年連続1位を続けてきた同大は、2024年卒で再び1位となった。女子大は、椙山女学園大学(13位)、東京家政大学(16位)、武庫川女子大学(23位)、実践女子大学(27位)、安田女子大学(28位)などが上位にランクイン。
女子大の平均実就職率は90.9%と高く、大学全体の平均値を上回っている。女子大が就職に強い背景には、1985年制定の男女雇用機会均等法の施行以前、女子の就職が厳しかった頃から積み上げてきた面倒見の良さがある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら