3年で黒字に転換させる 春田真・横浜DeNAベイスターズオーナー
モバゲー通貨と連動 球場への動員を図る
──どう観客を呼びますか。
肩ひじ張るのではなく、まず地元に根付くことで地道にやっていきたい。市内の商店街や交通機関へのベイスターズの露出を増やす。これまでやっていなかったわけではないが、徹底的にやる。選手獲得など球団内のことは社長に任せ、横浜市を含めた対外交渉は私が行う。
参考にしたい例は、日本ハムやソフトバンク。地元に密着し、プロ野球とは縁遠かった女性客の取り込みが進んでいる。広島もスタジアムの改装や清掃を強化したことにより、観客動員数を増やした。楽天は客単価の上げ方がうまい。球団と球場一体で運営し飲食の販売を増やすなど、チケット収入に依存しない収益モデルを築いている。
プロ野球はわれわれの既存事業と違ってフランチャイズビジネスなので、まねできるところはぜひまねしていきたい。
──ネット企業としての相乗効果は出せるのでしょうか。
当然、ゲームとの連動はやっていく。具体的には、球場に足を運べば、モバゲー上の通貨モバコインや特別なアイテムをもらえるなど動機づけを行う。これは横浜に足を運ばせるだけではなく、たとえば同じセ・リーグの阪神戦でもいえること。携帯電話は誰もが持っているわけだから、観客はモバゲーのメリットを受けられたほうがいいし、他球団にとってもいい話のはずだ。