菜々緒が「アホなコンサル」ドラマの"意外な深さ" 無能な人も有能な人も刺さる「無能の鷹」の魅力
彼女がITコンサルを志望した理由は「丸の内のオフィス街をパリッとした服でカツカツ歩いて、受付で社員証をピッて」したかったからである。鷹野が放つ“バリキャリ”オーラは、きらきらしたお仕事ドラマへの憧れから来ているのだった。
入社3カ月で社内ニートと化し、部内で満場一致の「無能」と認識された鷹野だが、とある展開からその持ち味が仕事でプラスにはたらく瞬間が訪れる。
誰でも「有能」にも「無能」にもなりうる
そのきっかけを作ったのは、鷹野と同期で営業部の鶸田道人(塩野瑛久)である。彼はこの物語のもう一人の主人公で、鷹野とは対照的に上がり症で気弱な性格。コンサルとしては分析力・提案内容ともに申し分ない実力を持っていながら、その弱々しい振る舞いが影響して契約を勝ち取れずにいる、残念な若手だ。
あるとき、このままでは鷹野がクビになると危機感を覚えた鶸田は、彼女の起死回生を懸けて2人で営業に臨む。ところが、アポ直前になって鶸田が緊張からお腹をくだし、一時離脱せざるをえない展開に。鷹野ひとりではまずい……と思われたのも束の間、なんと彼女は単独で取引先を訪問し、雑談でひとしきり場を和ませて時間稼ぎを成功させる。
とはいえ鷹野自体は通常運転で、ずっと頓珍漢な受け答えをしていただけなのだが、先方が鷹野の優秀オーラにあてられ“気の利いた冗談が言える明るい上司”だと勘違いしたのだ。
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