菜々緒が「アホなコンサル」ドラマの"意外な深さ" 無能な人も有能な人も刺さる「無能の鷹」の魅力
オフィスコメディドラマ「無能の鷹」(テレビ朝日)が、秋ドラマでひときわ個性を放っている。脱力感たっぷりのユーモアに笑えるのはもちろん、それだけではない。コミカルな展開の中にも、会社組織やビジネス特有の悲喜こもごもが詰まっていて、働く人に刺さる深みがあるのだ。
本作が描き出す、意外にも納得の仕事論を見ていきたい。
“丸の内バリキャリ”風の社内ニート、爆誕
物語の舞台は、東京・丸の内にオフィスを構えるITコンサルティング会社である。主人公の鷹野ツメ子(菜々緒)は、白いスーツを凛と着こなし、いかにも仕事がデキそうな風貌だが、その実態はコピーすらまともにできない“無能”の新卒社員である。
鷹野はまず、IT業界にいながら「IT」の意味を知らない。書類に書いてある漢字が読めず「燃費って“もえぴ”?」と聞いてくるし、仕事中でもかまわずペン回しに没頭する。同僚たちはそんな鷹野の「シンプルにアホすぎる」行動に頭を抱えるが、当の本人は叱られても気に留めず、つねに堂々とした態度だ。
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