「有名人の飲食店」どこで明暗が分かれるのか 元木大介氏のラーメン店「しくじり」が話題に
元プロ野球選手でも、同じことがいえる。元木氏と同じ元巨人の條辺剛氏は24歳という若さで球界を去ったあとに、夫婦そろって香川県の名店で修行に励んだ後、うどん店を開店させ今年で8年目。開店時こそは「元巨人の選手」という名前が先行していたが、今では近所の常連客を中心に連日、お客でにぎわい平日で1日平均300玉、休日になると500玉を売り上げる。
筆者もうわさを聞きつけ一度、食べに行ったことがあるのだが、なかなかの味で美人の奥さんの接客もとても好感が持てた。元巨人とか有名人だとかは、もはや関係ない。夫婦そろって本場で厳しい修行に耐えたこと。都心部ではなく、埼玉県ふじみ野市という、安い家賃の場所に店を構えるなど固定費を抑えたことなども成功要因の一つだろう。
お好み焼き店や鉄板焼き店などで成功を収めているニューハーフタレント・はるな愛氏の事例も興味深い。経営する4店はどれも豪華な店構えで味もおいしいという評判がある。芸能界では「タレント活動と飲食店のどちらが副業かわからないレベル」という声もあるそうだ。
料理や接客、経営にプロ並みの力量はあるか
はるな愛氏は高校中退後、ショーパブで働き努力を重ねて人気者に。その後、芸能界入りした。飲食店経営の成功には、もともとあった客商売の経験が活きている側面はあるだろう。料理や接客、経営などでの豊富な経験、ないしはプロ並みの才能がない有名人が、縁もゆかりもない新しい業界に飛び込むのも、リスクなのだ。
起業コンサルタントという筆者の立場からひとこと言わせていただけるのなら、元木氏のような有名人は副業に手を出さず、タレント活動に専念するのがいちばんだ。なにせ仕入れも、家賃や人件費などの固定費もかからないタレント活動よりも利益率が高い商売は、世の中にほぼほぼ見当たらないからである。
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