「カンブリア宮殿」放送開始18年経ても快走のナゾ 一時の勢いだけでは「企業も経営者も取り上げない」

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食品スーパーである福島屋の会長、福島徹氏(写真提供:テレビ東京)

これまで数多の番組が誕生していって、各々の理由で終了していった盛者必衰のテレビ業界。その中で『カンブリア』にもピンチや危機的状況に陥ったことがあったのか? そう聞くと、鈴木氏から意外なコメントが飛び出した。

週1回、1時間枠では足りないほど「ネタは尽きない」

「これが不思議とピンチはありませんでした。『これだけ番組が続くと、取り上げる企業や経営者探しに困りませんか?』ともよく聞かれるんですが、私の実感としては真逆なんです。時代に合わせて、面白い企業や経営者の方はどんどん出てきていて、週1の地上波放送で1時間枠では足りないくらい、視聴者に知ってほしい企業や経営者がどんどん出てきています。

それから多くはないですが、過去に取り上げた企業や経営者が再度登場するケースも。これだけ番組開始から時間が経つと、過去に取り上げた企業や経営者を改めてリサーチすると興味深い変化もあって、別の経営者に変わって違った取り組みをしていたり、別の企業の経営者に転じていたりするんです。

そうした掘り起こし方ができるのが長年、放送してきた我々の強みなんではないかと。だからネタは尽きないですね」(鈴木氏)

鈴木氏には『カンブリア』のチーフプロデューサーとして番組制作をする中で大事にしている信念がある。

『日経スペシャル カンブリア宮殿』チーフプロデューサーの鈴木亨知氏(写真提供:テレビ東京)

「時間が経っても色褪せない番組にすることです。一過性にならない内容をしっかり取り上げ、その裏側、視聴者が知りたいことを見せたいですし、見る方の仕事の役に立ったり、生き方の指針になるような金言を伝えていきたいです。ずっと心に刺さって残るような経営者の言葉をもっと引き出したいですし、それを視聴者に届けていきたいですね」(鈴木氏)

経営者をメインに深掘りする経済トーク番組『カンブリア』はこれからもブレないストロングスタイルを貫いていくのだろう。愚直なまでに「視聴者が何を知りたがっているのか」を追い求める番組が、今後何を見せてくれるのか、興味は尽きない。

ジャスト日本 ライター

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じゃすとにほん / Just Nihon

ライター、プロレス考察家。1980年福岡県出身、和歌山県在住。プロレスからビジネスジャンルまで、幅広く執筆活動を展開。現在アメブロで「ジャスト日本のプロレス考察日誌」を更新中。 著書に「俺達が愛するプロレスラー劇場 Vol.1」(ごきげんビジネス出版)「インディペンデント・ブルース」「プロレス喧嘩マッチ伝説」(いずれも彩図社)ほか多数。

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