NECの映像を"読む"AIは世界を変えるか 事故査定から空港運営まで、映像データを自動で分析・レポート化する世界初の技術

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CEATEC 2024のNECブース
「映像認識×生成AIによる報告書作成業務の変革」としてCEATEC AWARD 2024 25周年特別賞を受賞(筆者撮影)
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NECが開発した生成AIによる映像解析システムが、ビジネスの現場に新たな可能性をもたらそうとしている。2023年に世界初の技術として発表されたこのシステムは長時間の映像を分析し、その内容を自然言語で要約・レポート化する能力を持つ。

状況に応じ柔軟にアドバイス

本システムの最大の特徴は、1日や1週間単位の長時間映像を分析できる点だ。従来のAI技術では困難だった長時間の映像処理を可能にし、複数のカメラからの入力を統合して分析することもできる。

NECの担当者は「従来の画像認識AI技術により映像認識結果を中間構造にまとめ、大規模言語モデル(LLM)で読み取る方式を採用しました」と技術的特徴を説明する。さらに、NECが独自に開発した小型GPUでも動作可能なLLM「cotomi(コトミ)」を使用しているため、ハードウェア要件を抑えつつ高度な処理が可能だという。

具体的な動作を交通事故の分析例で見てみよう。システムは2024年9月5日21時46分に発生した事故のドライブレコーダー映像を分析している。画面左側には交差点での交通状況を捉えた映像が表示され、右側には事故の詳細な分析結果が記載されている。

資料
保険会社向けには、自動車事故の要因分析を行うサービスを提供する(筆者撮影)
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