31歳下のロシア人女性と結ばれた59歳男性の実話 奥手だったことがむしろ大きな加点になったワケ

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専業主婦として家を守りつつ、自宅にいることも多い彰さんを「一番仲がいい友だち」だと認識し続けているアンナさん。コミックマーケットに朝5時から一緒に並んだり、ロールプレイングゲームがうまくいかないときに愚痴を聞いてもらったり。会話はすべて日本語。彰さんはロシア語をまったく解さない。アンナさんは彰さん以外の日本人と親しくしているわけではないが、冷たさや危険も感じないと語る。

「日本はお店のサービスはいいし、何より安全です。夜中にアイスを食べたくなったときに女性が1人でコンビニに行けます。街中でスマホを忘れても出てきます。ロシアではそんなことは考えられません」

語学力や経済力よりも大事なこと

子どもはいずれ授かればいいなという程度で、今は2人だけの生活を慈しんでいる。アニメやゲームだけでなく自然豊かなところも好きなアンナさんは彰さんとの散歩やドライブを楽しみ、彰さんのほうも50代半ばに訪れた意外な幸福を満喫中だ。

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「何でも共有できて冗談も言い合える人が家族になってくれました。幸せってこういうことなんだなと感じる毎日です」

国際結婚に活路を見いだす人は少なくない。彰さんとアンナさんのケースは語学力や経済力よりも大事なものを示している、と筆者は思った。それは相手に対する誠意であり、思いやりのある言動だ。結婚相手が賢くて優しくて意志の強い人であればあるほど、表面的なもの以上に内面的なものが問われる。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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