セブン&アイ「ヨーカ堂一部売却」に透ける焦り ヨーカ堂幹部も「そんな話はなかった」と動揺

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国内も減益となった3~5月期の決算から状況は変わっていない。セブン‐イレブン・ジャパンの既存店売上高は、6~8月すべてで前年同月比マイナスの推移だった。増量キャンペーンなどお得感を訴求し、増収を継続している競合とは対照的だ。

真の課題は本業の変革

こうした「本業」での苦戦の結果が明るみになり、マーケットの想定を下回れば、構造改革への期待で一時的に高まっている株価も調整局面に入る可能性は多いにある。

10月10日の会見で、井阪社長はヨーカ堂株の一部売却について何を語るのか(撮影:尾形文繁)

前出の証券アナリストは「ヨーカ堂がどうこうではなく『集中する』としているコンビニ事業が厳しいことがこの会社のいちばんの問題」と指摘する。

独立路線を目指す経営陣に必要なのは、企業価値を一段と引き上げる、中長期の明確な戦略を示すことだろう。

井阪隆一社長らセブン&アイ経営陣に真に求められるのが、コンビニ事業の変革であることに変わりはない。10月10日の決算会見では、ヨーカ堂株の早期売却についてだけでなく、より明確な成長戦略の説明が必要だ。

冨永 望 東洋経済 記者

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とみなが のぞむ / Nozomu Tominaga

小売業界を担当。大学時代はゼミに入らず、地元密着型の居酒屋と食堂のアルバイトに精を出す。好きな物はパクチーと芋焼酎。

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