すかいらーく「資さんうどん」買収がおいしい訳 双方にとってのメリットを検証してみた

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それを決定付けたのが2000年前後に起きた、空前の讃岐うどんブーム。1988年の瀬戸大橋開通がきっかけといわれる第2次讃岐うどんブーム以降、多くのメディアで讃岐うどんが取り扱われ、1990年半ばには第3次ブームが起きる。

現地の製麺所を巡る人も急増するとともに、讃岐うどんの店舗が東京へ続々と進出。2000年には、丸亀製麺とはなまるうどんが登場し、讃岐うどんの地位向上に一役買っている。

資さんうどんはブルーオーシャン狙える?

一方、福岡のうどんの特徴はその柔らかさにある。資さんうどんの場合は、讃岐うどんと福岡うどんのちょうど中間のような硬さのため、例えば高齢者などコシのあるうどんが苦手な人にも受け入れられる余地がある。すなわち、ブルーオーシャンといっても過言ではない。

すかいらーくHDには、和食レストランの「夢庵」や「藍屋」があるが、うどん専門店は傘下にない。資さんうどん買収は 業態ポートフォリオを豊かにしながら、店舗数を増やしていける点にメリットがあると言えるわけだ。

すかいらーくHDは、コロナ禍で「ガスト」や「ジョナサン」といった主要ブランドを含む店舗を大量に閉店させているため、ポストコロナ社会で次の成長の柱に育てられるという期待もあるだろう。

片や資さんうどんも、近年の積極的な出店戦略をとっているものの、長年北九州を中心に展開をしてきたが故に、全国で展開していくノウハウがない。それが2番目のメリットにつながる。

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