話に熱中していたために、イリイン氏(ロシア共産党第2書記)も筆者も、食事には手をつけていなかった。筆者は「難しい話はこれくらいにして、食事を始めましょう」と言った。
酢の物の盛り合わせ、刺し身を、イリイン氏は珍しそうに食べた。気に入ってもらえたようだ。最初、日本酒を熱燗(あつかん)で取ったが、イリイン氏が「温かいウォッカのようだ。アルコールが鼻につく」と言うので、冷酒に切り替えた。
刺し身に続いて天ぷらの盛り合わせが出てきた。それを食べ終える頃には2人で一升飲んでしまった。イリイン氏が「ウォッカに切り替えたい」と言うので、そうした。生バンドを入れて、イリイン氏にリクエストをしてもらった。「私の住所はソ連邦」といった1970年代に流行したソヴィエト・ロックをイリイン氏はリクエストした。「青春時代」を思い出すと言って、イリイン氏は目を細めた。
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