中国の電池大手が「発火対策の強化」を訴える事情 韓国のEV火災事故を受け、イメージ低下を警戒

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韓国での火災事故は、EV関連業界だけでなく一般市民にも強いショックと不安を与えた。韓国政府は自動車メーカーに対して車載電池のサプライヤーに関する情報開示を求めたほか、一定量以上の電池を搭載したEVの地下駐車場への進入制限まで検討したほどだ。

韓国で自然発火したメルセデス・ベンツ製のEVは、中国の孚能科技製の車載電池を搭載していた。写真は2020年に戦略提携を発表した両社の経営トップ(孚能科技のウェブサイトより)

メルセデス・ベンツの発表によれば、自然発火したEVは中国の電池メーカー、孚能科技(ファラシス・エナジー)製の車載電池を搭載していた。

中国のEV関連業界は(BYDやCATLなどの大手を含めて)、韓国での事故が中国製品へのイメージダウンにつながる事態を強く危惧している。

急速充電がリスク高める恐れ

大量の電池を搭載するEVやPHVの安全性を確保するためには、エンジン車を想定した従来の安全基準では不十分だ。

中国政府は、韓国での火災事故が起きる前からEVやPHVの安全対策の強化に着手していた。(自動車産業を管轄する)工業情報化省は2024年5月、車載電池の安全基準の改定案を発表。多数の具体的なケースについて求められる安全要件を大幅に引き上げた。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

中央政府直属の研究機関、中国汽車技術研究センターのチーフ・サイエンティストを務める王芳氏によれば、2024年に入ってから生産されたEVやPHVの6~7割は、もし事故が起きても乗員が60分以上の脱出時間を確保できる安全性の高い車載電池を搭載しているという。

王氏はまた、電池への負担が大きい頻繁な急速充電が車載電池の性能に明らかな影響を与え、発火リスクを高める可能性があることも指摘した。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は9月2日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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