アップル、iPhoneの周辺デバイスで強化すること 睡眠時無呼吸症候群の察知から聴力サポートまで

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聴覚テストを行い、AirPods Proを補聴器として使えるようにする(写真:アップル)

補聴器機能を使うためには、AirPods Pro 2とiOS 18をインストールしたiPhoneなどを用いて、ユーザーが自分の現在の聴力状態を短時間でテストする必要がある。このテストでは、様々な音量や周波数の音をイヤホンで流し、ユーザーの「聴こえ」の状態を調べる。この判定プログラムについてアップルは「大規模な現実世界のデータ」を用いて開発したと述べ、十分な精度を備えることをアピールした。

この聴力判定の結果はヘルスケアアプリに保存され、AirPods Pro 2を補聴器として使うためのパーソナライズされた聴力プロファイルとして使われる。また、この情報は睡眠時無呼吸のデータと同様に、必要に応じて医師に提供し、診断に役立てることが可能だ。

iOSのヘルスケアアプリで、長期的な聴力の健康推移を確認(写真:アップル)

今秋、100以上の国や地域でリリース予定

さらに、アップルいわく、聴覚障害のないユーザーの場合でも、このテストで作成したプロファイルを、音楽再生などにおける音の調整などに活用できるとのことだ。AirPods Pro 2は音楽再生だけでなく、動画やゲーム、そのほかのコンテンツでも幅広く使えるため、それらを楽しむ際のサウンドを、より明瞭に、より聞き取りやすく感じられるようになるかもしれない。

AirPods Pro 2の補聴器機能とiOS 18による聴力検査機能は、いずれも今秋、100以上の国や地域でソフトウェアアップデートを通じてリリースされる予定となっている。ちなみにAirPods Pro 2の価格は3万9800円(税込)。もし本当に「臨床グレード」と言えるほどの十分な性能が得られるのなら、なかなか高価なものが多い専用の補聴器を買うよりも、財布への負担が少ない選択肢になるかもしれない。

タニグチ ムネノリ ウェブライター

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たにぐち むねのり / Munenori Taniguchi

電気・ネットワーク技術者として勤務したのち、Engadget 日本版(閉鎖)でウェブライターとして執筆開始。以降、Autoblog 日本版(閉鎖)、Forbes JAPAN、Gadget Gate、Techno Edgeなどでグローバルなトピックを中心に執筆。得意ジャンルはIT・ガジェットからサイエンス、宇宙、自動車・モータースポーツ、音楽・エンタメ、ゲームと幅広い。

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