ウォルマート、万引き被害等で減益幅拡大 通期の業績予想を引き下げ

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 8月18日、米ウォルマートの5─7月決算は純利益が予想を下回った。写真はメキシコ市の同店舗前で3月撮影(2015年 ロイター/Edgard Garrido)

[18日 ロイター] - 米小売り大手ウォルマート・ストアーズ<WMT.N>の第2・四半期(5─7月)決算は減益となり、市場予想を下回った。通期の利益見通しも下方修正した。賃金引き上げによる人件費拡大や国内の薬局事業が軟調だったことなどが響いた。

決算を受け、ウォルマート株は一時2年半ぶりの安値をつけた。

同社帰属の純利益は34億8000万ドル、1株当たり1.08ドルで前年同期(39億2000万ドル、1.21ドル)から減少した。

トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリストの平均予想は1.12ドルだった。

売上高は1202億ドルと、前年同期比ほぼ横ばい。

既存店売上高は4四半期連続で増加し、明るい材料となった。第2・四半期は1.5%増と、コンセンサス・メトリックスがまとめたアナリスト予想の1.0%増を上回った。

傘下の会員制倉庫型店舗「サムズ・クラブ」の既存店売上高(燃料除く)は1.3%増だった。

ドル高は海外部門の業績を圧迫。同部門の営業利益は14%減となった。

ウォルマートは通期(2016年1月まで)の1株利益予想を4.40─4.70ドルとし、2月時点の4.70─5.05ドルから引き下げた。市場予想は4.77ドル。

利益見通しの大幅な下方修正を受け、アナリストの間からは、コスト管理が大きな問題になりつつあることが浮き彫りになったとの声が聞かれた。

ウォルマートは2月、賃金引き上げや従業員育成などに10億ドルを投じる計画を発表、通期利益への重しとなる見通しとしていた。また、電子商取引(eコマース)強化に向けた支出が拡大することも明らかにしていた。

ウォルマートはこの日、顧客サービス向上の一環として行っている従業員の労働時間の引き延ばしなどが収益を圧迫していると指摘。国内の薬局関連事業が重しになっているほか、予想を上回る万引き被害も収益の圧迫要因になっているとした。

ウォルマートはまた、今年度中に開店する予定の小規模店舗の数を160─170店とし、従来計画の180─200店から縮小することを明らかにした。

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