急拡大の「スリープテック」気になる進化と現在地 スポーツ界などで導入進むもデータ活用は途上

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国内でも、睡眠をトレーニングとして考え、アスリートをサポートする事例が出てきている。その1つが、ラグビー男子日本代表チームや東京五輪に出場した日本代表選手が利用したことで注目を集めた、アスリート向けのコンディション管理システム「ONE TAP SPORTS(ワンタップスポーツ)」だ。

同システムを開発・提供するユーフォリアは、トレーニングの内容や運動負荷、疲労度、食事管理といったさまざまなデータを可視化する中で、睡眠の重要性に早くから着目していた。

システム自体は睡眠を計測する機能を持たないが、前述したようなスリープテックデバイスと連携ができ、例えば、ケガのリスクを防ぐため、睡眠時間が6時間以下と短い場合にはアラートを通知できるようにしている。そのほか、アスリートの要望に応じて、データに基づき睡眠を指導してくれる専門家の紹介なども行っている。

ONE TAP SPORTS は、2022年から東京都教育委員会が指定する都立高校などの56部活動でもコンディションを管理するアプリとして採用されている。収集するデータの中には睡眠時間なども含まれており、十分な睡眠時間の確保がケガの予防やパフォーマンスの向上につながるといったことがデータで証明されるようになれば、中高生の部活動の指導内容にも影響を与えるようになるかもしれない。

睡眠の質を計るデバイスやサービスの評価制度も登場

しかし、これまで「睡眠の質」に関するデータは、専用の施設で脳波計やセンサーを取り付けて、何日もかけて計測を行う必要があるなど収集が難しかった。そのため睡眠研究は、まだまだ十分とは言えず、わかっていないことも多い。

そこで個人的に注目しているのが、「InSomnograf(インソムノグラフ)」というサービスだ。睡眠研究の分野で知られる筑波大学の柳沢正史教授が代表取締役社長を務めるS’UIMINが提供するもので、医療レベルの睡眠検査を在宅で簡単にできるという。

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