自分は「努力を楽しめる」タイプかわかる質問8つ 努力を楽しめる人とそうでない人の差とは?

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また、非継続群のほうがよく選んでいた項目もありました。

努力は仕組み化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学
『努力は仕組み化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学』(日経BP)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

それは「運動をすると食事がおいしいから」「運動後の1杯(お酒やジュースなど)がおいしいから」「やらないと叱られる、などの圧力があるから」「景品や賞金がもらえるから、もらえる可能性が増すから」というもので、これらは全て外発的動機付けであることがわかります。

つまり、運動を継続している人は内発的動機付けが強く、運動を継続していない人は外発的動機付けが強いのです。食事やお酒、ジュース、賞金、周囲からの称賛などは、運動継続者には重視されていません。

彼らが運動を続けているのは、自分の内から湧き起こる達成感や楽しさのためなのです。「努力を継続できる人」と「継続できない人」は、そもそも努力の動機が違っているといえます。

ご褒美や称賛のための努力を「自分事化」する方法

自分の外側から与えられる外発的動機付けは、努力の継続にはつながらないといえそうです。何かを「続ける」には、やはり本人の気持ちが重要で、外からの働きかけだけではうまくいかないのでしょう。

「全ては自分の力ではなく運で決まっている」という考え方の人は努力しない傾向があるという研究結果もあります。自分の内側に楽しみを見出したり、自分の力を信じたりといった、ある種「自己中心的に生きる」ことが、努力を続けるコツなのかもしれません。

参考文献
・Helmreich, R. L., and Spence, J. T. (1978) “The work and family orientation questionnaire: An objective instrument to assess components of achievement motivation and attitudes toward family and career” JSAS Catalog of Selected Documents in Psychology, vol. 8 (35).
・江口泰正、井上彰臣、太田雅規、大和浩(2019)「運動継続者に見られる継続理由の特色─労働者における運動継続への行動変容アプローチに関する研究─」日本健康教育学会誌 27 巻3 号,pp. 256–270.
山根 承子 パパラカ研究所 代表取締役社長

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やまね しょうこ / Shoko Yamane

博士(経済学)。専門は行動経済学。大阪大学経済学研究科博士後期課程単位取得満期退学。近畿大学経済学部准教授を経て独立。自治体や民間企業に行動経済学とデータ分析のコンサルティングを行っている。著書に『今日から使える行動経済学』『行動経済学入門』など。

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