天安門事件をキッカケに、中国共産党は怖くないと確信した--蔡衍明・旺旺集団董事長


 確かに十何万人が死んだと言う人もいる。しかし、天安門事件の歴史的なショットがある。世界中で放映されたし、毎年6月4日になると今も繰り返し放映されている。それは、1人の若者が戦車の前に立っている場面。後ろに戦車が列を作っていて、戦車が彼を避けようとすると、若者はそちらの方に行く映像だ。前日に多くの人間を殺しているのなら、この1人を殺しても差はないはず。すぐに一発で仕留めたはずだろう。それが1時間もかかった。これは、本当はそれほど多くの人間を殺していないことを意味している。天安門事件は、共産党自身に自信がなかったのだ。

中国は自分たちが言わなければ、日本はやはり誤解したまま。台湾も誤解したままだ。世界中が誤解をしたままになる。中国は大国だが、多くのことに非常に保守的で、大きく動かすことはしたくない。しかし、語らなければ永遠に信頼感をもたらすことはできない。

--中国市場の将来をどう見ますか。

中国は将来、必ず世界トップになる。国家の経営は会社の経営と同じ。最も大切なのは人だ。省長や市長など、中国の指導者がどのような訓練を経てきたかをみれば、中国のすごさがわかる。中国にいくと、いつも「もう間に合わないぞ」と感じる。それと同時に「まだ希望がある」とも。中国に進出するのに、もう遅すぎるということは永遠にありえない。


(聞き手:張 子渓 =東洋経済オンライン、撮影:黄威勝)

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